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国語科教室
イースター島にはなぜ森林がないのか(6年説明文)の教研究
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 教材研究の仕方は指導者によって違う。私の場合は全文を読み、内容の大体を理解をした段階で子供と授業を思い浮かべて詳しく読む。目の付け所は次のような事である。その前提には、教えどころや教え方を絶えず念頭に置くことが多い。
@題名から内容を予想する
  題名「イースター島にはなぜ森林がないのか」を読むだけで、説明の方向がはっきりしている。題名から森林がないという理由が述べられたいることはじめいである。
  「たんぽぽのちえ」「ありの行列」あるいは「おもちゃの作り方」「しどう車くらべ」等とは少し違うことに気づく。 また、「イースター島」はどこにあるにだろう」「森林がない島」ということが題名から読み取れる。説明文を読む前に既に課題をもつことができる。
A問いと答えの文章を探す
  予想としては「イースター島に森林がない」ということを説明し「なぜ森林がないのか」という問いへ導くという筋道をおもい浮かべる。文章を読むと「イースター島の森林はなぜ、どのようにして失われてしまったのだろうか」となっている。「ない」と「失われる」の違いが気になるので辞書で調べる。
  次に、答えの文を探す。「このように」という文章を子供は探すだろうと学習の状況を思い浮かべながら読み進める。
  「このようにしうて、三万年もの間自然に保たれたきたヤシ類の森林は、(略)」と問いたいする答えを説明している。一応の簡潔である。従って結論を導くまでの内容を丁寧読み進めていけば内容は理解できる。
B筆者の意図を読み取る
  教科書で学ぶ説明文の多くは、説明する事柄を通して筆者が伝えたいものを奥にもっているのが普通になっている。筆者の意図である。教材では「このように」と今まで述べたことを整理した後、現代の状況と似ていることを「今後の人類の存続」という表現を通してのべている。筆者の意図を理解し、説明の事柄を生かして、「私はこのように文章を読み、理解をした」というまとめを構想しながら、教材を読み返すことが大事である。
  そのためには@何文字くらいでまとめるとよいかAまとめの文章構成はどのようにするか、語としてはどんなものが大事であるか等「まとめの文」に関係する要因の考える。いわゆるモデル文を自分で作る。このモデル文が具体的な目標というわけである。
  単語や一文で答える学習からまとまりを意識して書かせることを念頭において教材を読んでいく教材研究がにしたい。(授業の中で、子供に書かせてそれを教材にすることもあるし、教師の文例を示す方法もある)
A文章を緻密に読む。
  正確に筆者の意図を理解するには緻密に読むようするために次の視点を考えてみた。
☆主語をそろえる。」
  主語を「イースター島は」「森林は」は題名から導く。
・イースター島は首都サンテイア ゴから西に三千八百キロメート ルはなれた太平洋にうかぶ絶海 の孤島である。
・この島(イースター島)に森林 はほとんど見られない。
・島全体(イースター島)が森林 におおわれていたことが明らか になった。は
・島(イースター島)はヤシ類の 森林におおわれていた。
・イースター島が緑の森林におお われていたころ(略)
・森林から太い木が切り出され  た。
・森林には丸木船をつくるのに十 分な太さのヤシの木がたくさん 生えていた。
・森林から太い木をばっさいした としても、絶えず新しい芽が出て順調に成長していたとしたら
・森林破壊と、人間の持ち込んで 外来動物であるラット(略)
・森林破壊と、人間の持ち込んで 外来動物であるラット(略)
  題名の「イースター島」「森林」を手がかりにして文章を読むことで内容が理解できる。これに類するものとして「ラット・ポリネシア人・ヤシの木・モアイ像」等がある。
☆数値を読む
  文章を読んでいくとやたらと数値が目に付く。正確に表しているのもあるし、大まかなものもある。
  約三千八百キロメートル・約一千六百年前・高さが三メートルから十メートル・西暦一五〇〇年ごろ・一七二二年等がある。数値が意味することを考えることも教材研究である。
☆文末を読む
  文末は文章の意図を理解する上で大事なことが多い。
・広さである。
  ・火山島でもある。
  ・明らかになった。
  ・考えられる。
・哺乳動物がいなかったからで  ある。
・ほんのささいな出来事であ   ったにちがいない。
・悲さんなくらしを想像するこ  とができなかったのだろう   か。
  文末には現在形、過去形、断定、問いかけなど多様である。その違いが段落の役割にもなっている。
☆この他、写真と文や文章の対応や書き出しと結びの関係などを含めて細部に注意をしていくと多様な学習活動が想定できる。
 

 
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