ちょっといいはなし
新緑
俳句
ブログ
プロフィール
リンク
HOME > 国語科教育 > 国語の授業実践記録 >
国語科教室
古典の授業(花鏡 6年)
back   next 一覧表に戻る

古典の授業(花鏡)2010/3/14

第6学年国語科学習指導案
1,題材 花鏡<初心忘るべからず>世阿弥 (『日本語のしらべ六年』ぶんけい)
2,指導によせて
○教材、花鏡<初心忘るべからず>は、「しかれば、当流に万能一徳の一句あり。」から始まる。その解説として「「さて、わが観世座にすべての効能がこの一句から生じる金言がある。」という文章が添えている。さらに、「能楽とは、日本の伝統芸能である『能』と『狂言』のことです。世阿弥は、室町時代の能楽師で、能を完成させ、『風姿花伝』や『花鏡』など二十以上の能楽書を書きました」と「能楽」「世阿弥」を説明している。活動目標として「よみの調子をくふうしてみましょう」「教えをかみしめながら、ゆっくり読みましょう」「語り聞かせるように静かに読んでみましょう」と指示し、多様な情報で構成している。
○卒業を前にした子供達の今までの学習力を生かし自ら学ぶという力を育てるという観点から、次のような指導を考えてみた。
@情報を読み、分かること分からないことを見分け、学習方向を決める。
  教材となる<初心忘るべからず>を読むことは、子ども達にとってはそれほど難しことではない。しかし、音読をする条件が示されると、抵抗感が生まれる。それを克服するのが複数の情報である。情報をまとめたり関連させたりする活動を引き出すことが大事である。「見分ける」を大事な力として生かす。
A学び合う場を生かし、自分の学びたい方向を拡げる。
  音読、話し合い、発表という活動と意見の交流を生かし、一人では学べないことがあることに気づかせ、気づきを言葉で表現できる場を設ける。このことが、「学びたい方向を生かす」になる。
B「初心忘るべからず」の3ヶ条の意味を考える。
  解説には簡単に説明を加えている。しかし、それぞれに意味が深く、短い時間では理解できない事である。現在の自分の力で理解をできることで読み取りを広げたい。完結した満足するというようにはさせないように配慮する。
C読みの調子をくふうし音読をする。
  学習活動のかける時間を読みにおく。個人で読む、声に出して読む、問題意識を持って読むなど、多様な活動で読むことの意識を高めたい。
これらの筋道を明確にしながらも、授業では、学ばせることと教えることを明確して授業の密度を濃いものにしたい。
  授業で工夫をしたいのは次の事である。
○書く活動、読む活動を大事にして、繰り返す<初心わするべからず>の教材を読むが、その都度新しい課題が持てるようにする。
○学習力に軸足を置き、自分の力で学習を進める事に視点が向くように配慮する。
3,目標(本時・1時間扱い)
  ○「初心忘るべからず」を繰り返し読み、自分の考える読み方を創ることができる。
  ○学習情報を見分け、学習したい事柄を決めることができる。
4,本時の展開
@今日の学習の目標を理解する。
   ○「初心忘れるべからず」の音読の学習であることを伝える。○・教材をノートに写す。・写したノートを音読し    、間違いがないのかを確 かめる。
A,音読を繰り返し、学習内容を理解する。
    ○教材をノートに写すことを通して内容に近づくよう配慮する。 ○情報を確認する。説明や大事なこと、指示     など、情報の役割を理解する。 3,「初心」の意味を確かめる。 ○自分の気に入った読み方を工夫する。 B音読を通して、、初心忘るべからず>の内容の理解と読み方の工夫をする。
   ○解説や説明の文章の役割に気づき、「初心忘るべからず」の意味を理解するための発表をさせる。難しい     語句を手がかりに内容を理解させる。・
   ○文章の意味を確かめる。・読み方を考える。・自分の工夫した読み方を作る。○「是非」「時々」「老後」の     意味を確かめさせるが、理解を難しいようであれば補足をする。
C学習のまとめをする。
   ○学習過程を振り返り、だいじなことを整理する。
   ○期待するまとめの文。
      「初心忘るべからず」の文を音読するときに、私 ゆっくり読む方法が気に入り ました。それは世阿弥が       能の教えをしっかりと伝えようとしている気持ちを大 事にしたかったからです。(音読の工夫の視点が       はいっているのか評価する)

 
TOPへ
Copyright(c) 2007 絆ー365日 All Rights Reserved