それでいいの?(2010/3/31)
一年生の教室、学級担任がしばらくの時間、教室を空けたとたん大騒ぎの様子になった。学習の指示をしているが、担任がいるときだけが勉強と思っている一年生には、通じない。 最初、席をはずしたのは、朝、こおろぎを家から持ってきた子。元気かどううかが気になったのだろう。虫かごを自分の机へ持っていった。
それがきっかけになって、少し離れた子が、虫かごを見に行く。さらに、何かわからずについて行く子。肩に手が触ることが引き金になって口論。
通りかかったのは、教室がざわざわしている最中。顔を見て、要領よく座る子、
「こおろぎを勝手にもってきた」
と、教えにくる子(告げ口のようにも見える)。収拾するために、したことを尋ねる。
「こおろぎを取りにいった人がいる。騒がしかった。」
一番、騒いでいたように見える子が、得意そうに騒がしかったこの名前を挙げていく。まるで、自分は何もしなかったように話を広げていく。
このまま、話を聞いていくと、一人だけいい子で、後はみんないけない子のように聞こえるので、
「あなたの話を聞いていいると、あなたは、とってもいい子に聞こえるけれど、そう考えていいの」
と確認する。とたんに黙ってしまう。 |