「書くこと」は考えること(学校文集のまえがき)・・平成22年2月
「書くことはだいじです」と誰もが言います。「国語の勉強はどういうことをすることです」かと問われたら、読むことや聞くこと、話すことに加えて書くことが入ります。書くことは、大事なことですが、最近では、メールや携帯で用件が果たせたりワープロ機能の活用で大人の世界では、鉛筆やペンで書く機会が少なくなりました。その結果、私の場合は、漢字を書く力が衰えていることを感じるようになりました。しかし、それでも、何とか不自由を感じることが少ないのは、書くいうことを長いこと続けてきたからだろう思っています。
いろいろな考えがあると思いますが、私は、授業では、先生が黒板に文字を書く。子供がその文字を真似て丁寧にノートを写すという教室の風景が大好きです。書くという活動の原点であり、人間形成の始まりであると思うからです。つまり、「書く」という活動を通して、いろいろなことを考える機会であると思うからです。ですから、ノートを丁寧に書くということは、考える力が身につく勉強の一つだと思っています。
今年も「ふじの子文集」を発行することになりました。この文集は、まさに「書くこと考えること」の集大成です。何を書こうかと書きたいことを集める、どのように書こうかと考える、よい言葉を見つけるために立ち止まる、さらに、書いたものを読み返す、さらに推敲を加えるという学習の積み上げがまとまったものです。
考える力の詰まった宝物です。書いている時の作者の様子や気持ちを想像しながら
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