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国語科教室
言語力
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さざなみ抄(校内研究会の資料に準備してくださった「さざなみ」の記事です。再録もあります。

▼国語力の大切さが少し前は盛んに言われていた。言い方は変わって、言語力という言い方になった。言葉の大事さは表現はどうあれ変わりはない。国語を生き方に関わる大事な問題としてとらえることがこれから益々求めれる▼国語科の授業を分かりやすいものにようということを提案してきた。子どもが国語の勉強をしているかどうかを言語活動の面からみていく。「本当に、読んでいるか、聞いているか」を問いかける。子どもの活動から国語科の授業を見直した。すると、教師の言葉の大切さが浮き彫りになってきた。国語教師としての資質が浮かび上がってくる▼よい授業は、授業記録では、教師の言葉が精選され、無駄がない。また、ここぞというときにはしっかりと話をしている。つまり、目標に向かって、言葉を選び、教えるべきことはきちんと教えている授業で、発言を繰り返したりする授業記録ではなかった▼言語力の面からいえば、英語と国語の指導を比べると違いがわかってくる。英語の場合は「ほとんど知らない」子どもに言語を教える。一方、国語の場合は「ほとんど知っている」子どもを相手に言語を教えるのである。物語を読み、おもしろいとかかわいそうとか感じている子に指導をするのが国語の授業である。知っている子の知らないを見つけることも大事であろう。【さざなみ 2009年3月】

▼国語科の方向が学習指導要領で示され、移行期を迎えた新しい年明けになった。言語力・読解力・伝統的な言語文化・思考力・判断力・表現力などのキーワードも少しずつ浸透をしてきた。国語科の授業の改善は学力を伸ばすという面がある。しかし、それ以上に、日常の言語生活が豊かになるという面がある▼兼務をしている小学校で「国語力は人間力」を合い言葉に学校あげて国語の力を育てることに取り組んで3年を迎え4年目に入る。それを学校経営の重点事項に据えている。成果と思えたのは、「あなたの学校の誇りは何ですか」と尋ねられたとき「敬語が使えます」とか「丁寧語で話しています」と学校が大事にしていることを語っていることである▼国語の授業というと、報告文書をく、プレゼンテーション・ディベートなどの活動に目が向く。研究会ではこのような活動が華やかに語られる。しかし、国語力はどこまでも言葉で考え言葉を大事にすることであって、パフォーマンスではないと思っている。ノートの文字が丁寧に書けること、単語でなく文として意識して話ができること、伝えたいことが正しく伝えられることなどは、地道な授業の積み上げからしか育ってこない▼新年を迎え、国語の授業の不易と流行、特に不易の部分を大事にして言葉に向かい合う授業に目を向けたい。 【さざなみ 2009年1月】

 

 
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