|  小耳に挟んだことで、「当世子ども気質」について。
 既に、お父さんやお母さんになっている子を学 級担任として、指導していた頃。 給食の盛りつけは、「先ず先生から」ということが普通でした。
 それは、給食係になった子が、うれしくてお母さんに話したら、
 「先生は、学級のお父さん・お母さんだから、一番にもりつけるのよ」
 と教えてもらったと、得意そうに朝の会で話していたことを覚えています。
 若い頃でしたから、何となく親代わりをしているような気分でした。
 その後、時々、給食の時間の参観などで、教師の盛りつけが後になると、気のついて方が、子どもに、「順番が違よ」と、言った下さったりして
 (少し前、子どもだったお父さん、お母さん。そんな記憶ありません?)
 最近、時々、教室では、「全部、配ったのに余った。」
 「あら、先生の分、配るのを忘れていたわ」
 ある教室では、
 「いただきます。」
 になって、先生が、
 「給食がないけど、何を食べるの」と言えば、
 「先生、食べるの」
 という返答。まるで、どこかの家庭みたいです。
 給食のことになると、なかなか自分から言いにくいもので、空腹のままという
 日も少なくないようです。
 このことをある学校の先生と話していたら、どの学校でもそうらしく「先生、いたの」と言われたとか。
 「家庭での、父親の存在感といっしょですわ」
 と笑っておられましたが。
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