「よかったなあ」(まど・みちお)(4年) (24/02/24)
1、教材について
「よかったなあ 草や木が」から始まる4連の詩である。「草や木」が「ぼくらのまわりにいてくれて/何おく何ちょういてくれて/どんなところにもいてくれて」と各連は続く。詩の内容の深さに近づけるかどうかは定かではないが、作者の自然観、生命観にふれさせたい教材である。
2、授業の構造
音読を軸にして授業を展開すると次の事柄に気づくであろう。
(1) 「よかったなあ」「いてくれて」のような繰り返しの表現を感じるであろう。
(2) 「目の覚めるようなみどりのはっぱ・かぐわしい実」のような表現の仕方に興味を持つであろう。
(3) 第4連の「ああ」から始まる感動の読み方を工夫するであろう。
また、心に残る言葉を発表させると草や木に対する作者の考え方を考えようとするであろう。
3、授業の展開
○音読を繰り返し、詩の大体を理解する。
T 詩を読みましょう。何を書いた詩か、考えましょう。
T 気に入った言葉や好きになれ そうな言葉はありましたか。
音読をさせ、感想を好きな言葉などを織り込んで発表をさせた。
○「いてくれて」という表し方から作者の考え方に気づく。
T 作者の草や木の見方を考えましょう。気がついたことは何ですか。
この問いを通して作者の見方を確かめた。
@草や木の色が美しく、匂いがかぐわしいと書いている。草や木は美しい。
A草や木はたくさんある。みんな違っているのがいい。
B草や木が待っていてくれる。人みたいに書いている。(疑人表現)
○「きらきらと」の意味を考える。
4連は次のように表している。
ああ よかったなあ 草や木が
雨に洗われ
風にみがかれ
太陽にかがやいて きらきらと
T この連では、何を「よかったなあ」といっているのでしょう。
この問いを通して、「きらきらとかがやいている」を導き出した。「きらきら」から、草や木はどうしたらかがやくのかを考えさせた。答えはすぐに出てこなかったが音読を繰り返す過程で、雨や風の力でかがやく、太陽の力を借りてかがやく。しかし、大事なことは草や木も、自らかがやくこと気づかせるようにした。
○詩を音読し、その思いを生かすために、詩をノートに写す活動へ広げていった。
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