自然に学ぶ暮らし(6年)
▼概要
@リサイクルや省エネルギーの取り組みが広がっている。しかし、それだけでは追いつかないほど地球の資源は少なくなっている。資源を節約する方法として、太陽光などの自然を利用した新しいエネルギーが開発されている。これからは、資源の利用の仕方を見直すと同時に新しい暮らし方を考える必要があるというのが筆者の考えである。
A筆者は自分の考えを伝えるために、シロアリの巣に学ぶ空気調節の仕組みやアワフキムシのような生き物のあわの使い方に学ぶこと、さらには、自然の仕組み学び、エネルギーそのものを作り出す試み等事例をあげて説明をしている。
▼押さえどころ・育てる力
@教材のおさえどころは、筆者が伝えたかったことはどんなことだろう、それをどのような事例を挙げて説明していただろうかということを理解することである。そのための事例として上げた、サバンナにすみシロアリの巣では、利用する仕組みや、私たちの生活に応用できることを読み取り、筆者の意図を理解することから、更に広げて、身の回りの自然との関わりについて自分の考えを持つように指導をする。つまり、筆者の考えを、事例を通して理解し、さらに、自分の考えを持てるように理解したことを広げることである。
A育てる力は、自然とうまくつきあってきた日本に住む私たちだからこそ、自然の仕組みを生かし新しい暮らしを一から作っていくことができるという筆者の考えを受けとめ、どのように自分は考えているかということをもちに未来社会を展望する文章が書けることである。そのためには、筆者の考えと事例について理解を深めること、その理解を通して自分の考えを持つこと、友だちと考え交流すること、さらに、文章に書けることとが大事である。
▼授業展開
@課題・発問
課題「自然に学ぶということはよく聞く言葉である。筆者の問題意識は何だろう。筆者の考えをとらえて読もう」
課題「筆者が挙げているそれぞれの事例は、筆者の考えを説明するうえでどのように役だっているかを読みとろう」
考える力を育てるための発問例
・筆者の考えがよく表れている段落や文章をよみとりまとめよう。
・自然の仕組みを私たちの生活に応用する試みとしてして、挙げている事例について、仕組みと応用という面から読みとろう
・筆者の考え方について、よく分かったことはどんなことですか。事例について、納得したことやもっと知りたいと思ったことはどんなことですか。
・未来社会について、今、考えていることを文章にまとめよう
A話し合いの押さえどころ
@第一段落では、「新しい暮らし方を一から考えていかなければならない」という考えをみちびくために、どのような考えを持っているかということを理解させる。さらん、その考えをまとめの段落でも繰り返していることの意味について考えさせる。これA事例として「シロアリの巣をまねた空調調節・あわを使ったおふろ・小さな風力発電機などの事例をノートにまとまながら、筆者が考えている未来社会について、感想や意見を持ちながら読む。読み取りの過程や結果を文章に書いたり、友だちの意見を聞いたりして考えを深める。
B題名や事例を自分の考えと比べて読んだり、友だちの考えを取り入れながら、理想的な未来社会について自分の考えを文章にまとめる。また、友だちと文章をに読み合い、更に考えを深めるたり、未来について著した本を読み、興味を広げるようにする。
B学習の広がり・深まり
@「自然に学ぶ暮らし」の題名から内容を予想し、筆者の問題意識に興味を持って、文章を読む。読む過程で、分かったこと、深く考えてたいことについて自分の考えを持つ。
A筆者の考えを理解するために、文章の仕組みや事例の役割などをノートにまとめる。ノートは、文章構成が一覧できること、あるいは、事例について自分の感想を書き加えることができるようにするなど工夫をさせる。
B自分の考えを持つということの意味を考えながら、グループで文章に対する読み取りを交流したいり、未来社会を話題にして話し合う。
C話し合ったことをもちに意見を交わし合う。読み取りや話し合いの過程で生まれた自分の考えを文章にまとめる。
D教材を読む前、あるいは、学習の過程で、未来を話題にしたり、ロボット、あるいは、未来のくらしについて著している本を読み、教材と比べたりしながら、自分の考えを広げるようにさせる。
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