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国語科教室

サーカスのライオン(3年)

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教材研究  サーカスのライオン(3年) < 27/4/7>
▼教材の概要
 町外れの広場に、サーカスがやってきた。ライオンのじんざは年を取っていた。自分の番が来ると火の輪をくぐりぬける。そのじんざが、ある夜、町を散歩をする。そして、ライオンが大好きな男の子と出会う。この男の子としんざが心を通わせる様子が、丁寧に分かりやすく書かれている。特に、サーカスが明日で終わるという前の日、じんざの火の輪をくぐるのを見に来ると約束をする。しかし、その夜、少年の家が火事になる。じんざが、少年を助けるために中へ飛び込む場面では、子ども達は様々な感想を持つ。気持ちの移り変わり理解し、感想を伝え合うことで読みの力が育つ教材である。
 
▼押さえどころ・育てる力
○教材のおさえどころは、中心人物であるじんざの気持ちがどこでどのように変わっていったかということを読みとることである。そのためには、お話のどこでどのように思ったのかということが、感想であることを知り、感想を書く力を育てることである。
 中心人物であるじんざの行動や会話、様子を表している言葉や文は場面ごとに分かりやすく書かれている。サーカスのじんざはについては、「一日中ねむっていた」「年を取った」というように、会話や行動を表す文で読みとることができる。男の子との出会いにより、サーカスを見せたいというように、じんざの気持ちが変わっていく場面では、子どもたちの気持ちが動き、感想が生まれる。感想を伝えることを目標に場面ごとに気持ちの変化を読みとることおさえどころである。
 育てる力は、場面ごとのできごとを理解し、じんざの行動や気持ちをノートに整理することを通して、気持ちの変化や場面の違いを読みとる力である。ノートに整理していく過程で生まれた物語ついての感想を、文章で書き、それを友達と交流し、考えを広げることも、大事な力である。感想を表す言葉を使えるように指導をすると、感想が引き締まる。

▼授業展開
@課題・発問
課題 ・中心となる人物の気持ちの変化を考えながら読もう。
・中心人物の行動や会話、様子が表れている言葉に気をつけて文を読む。
・物語を読んで感じたことや思ってことについて感想を伝えあう。考えたことや、気づいたこと
考える力を育てるための発問例
○サーカスのじんざは、初めは自分の番がくるとのそりと立ち上がり火の輪をくぐり抜けていました。ところが、気持ちが変わりました。
・気持ちが変わったということがよく分かるのは、どの場面ですか。
○じんざの気持ちを変えたの男の子です。どのような出来事があったのでしょう。
・男の子とじんざの会話をノートに書いて考えましょう。
A話し合いの押さえどころ
○感想が集まるところは、二つある。
一つは、火事で燃えている少年のアパートへ、じんざが飛び込む最終場面である。ここでは、少年とじんざの心の通い合いの理解によって感想に違いがでてくる。
二つ目は、サーカスのおしまいの日、おじさんひとりでむちをならす場面である。おじさんが五つの火の輪を要した子や。お客さんのがなぜ、手をたたいたのかということを考えることが感想の深まりにつながる。
○感想を持つためには、じんざの行動や気持ちを読みとることが大事である。また、じんざの心が変わる少年の役割を理解することが深い感想になる。そのために、場面の様子を想像しながら読むことや、大事な言葉の見つけ方やノートのまとめ方をが指導の押さえどころである。
B学習の広がり・深まり
○気持ちの変化を考えるには、気持ちを表す文や文章の見つけ方を指導する必要がある。そのためには、場面を決めて、気持ちを表す文や気持ちにつながる言葉の見つけ方の指導が大事である。
○気持ちを表す文を見つけると、その時の様子が心の動きが理解できる。理解をしているかどうかは、想像する力が働いているかどうかである。かわいそう、うれしいという言葉から、場面の様子を根拠にして考えを持てると感想が広がる。
○ノートのまとめかたでは、根拠となる言葉や文を写すことを大事にする。その言葉や文から、何を考えたのかを、どのように思ったのかか書き加えることに馴れさせると感想の変化にきづくようになる。
○気持ちが変化の見つけ方や感想の持ち方を学習した力を、他の本でも使うような機会を持つと学習成果を自覚する。交流活動で広げることができる。

 
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