ちょっといいはなし
新緑
俳句
ブログ
プロフィール
リンク
HOME > 国語科教育 > 国語の授業実践記録 >
国語科教室
私のモノ物語(3年)
back   next 一覧表に戻る

4行作文「私のモノ物語」(3年)24/07/22

 公開授業で4行作文の授業を考えた。そして、家庭を巻き込んで単元(帯)学習を目指した。その意図や授業の実際をまとめた。

(1)4行作文で育てたい力
子どもに実生活に生きる言葉の力を育てたい。具体的には、事実を具体的に話せる子どもである。そう思ったのは、授業中の子どもの発言の仕方に疑問をもったからである。多くの場合、発問に対して、単語、または一文がほとんどである。このような活動を積み上げても、日常の話し言葉は育たないという実態把握である。
育てたい力は、「複数以上の文で文で話せる子」である。つまり、一文では、それほど考えなくて治自分の気持ちは伝えられるにしても、複数以上を意識することで、考える力が育つであろうと考えである。4行作文への着目である。

(2)4行作文の手法を生かす
短作文で、4行作文は効果を上げた。書くこと厭わない子を育てる子が育った。それは形がはっきりしていることであった。
4行作文の手法を話す活動に生かすことにより、適切に話すことができるようにさせたいと考えた。方法は、1行目と4行目を意識させることを大切にしようとした。始めとまとめをしっかりさせることである。
1行目は話題の提起や話題について概要。2行目と3行目は話題を深める。4行目はまとめとして自分の感想である。そうすると、2行と3行目は事実になる。子どもたちが4つの文を意識して話すことができれば目標の達成であると位置づけた。4行で話をする方法は最初に指導をした。

(3)話す活動を繰り返す
話す力は話す活動を繰り返すことである。整っているとかまとまっているという目標を立てる前に、回数を増やすことを授業の留意点にした。
話す活動を繰り返す学習形態として、二人で話す、グループで話す方法を取り入れた。
最初の授業は、「物語の面白いところ」を友達と話し合うであった。「お話を読んで、どこがおもしろかったですか」という言い方を押して、2分という短い時間、話をさせた。もちろん、4行で話すことを条件にした。
続いて、二人で話をしたことをクラスの発表させた。これも、4行である。特に、4行目に自分の気持ちを表す言葉を使うことを意識させた。面白いところや読み方を工夫したいところを話題にして、二人で話す、全体に発表するという活動を繰り返した。

(4)話す機会を増やす
話すことを指導の中心においたのに、活動量が満たされない。これを乗り越える方法として、聞き手を家庭に求めた。話す力を育てることを目的に宿題を次のように設定をした。
@宿題プリントを作成する。
宿題プリントには授業の概要を示し、話題を明確にした。「(物語の感想・お話のおもしろさを話し合ったことなどを伝えた)また、目を見て話すことや4文で話すことを指示した。
また、話をした概要を書いてもらい宿題を家で行ったかどうかを確認するようにした。
A家庭で話ができる力を育てる。
宿題に家人を相手に話をさせるには、聞き手が納得できる話をさせる必要があると考えた。そのために授業では、話したくなるような話題を作ることに力を注いだ。○授業の目標を明確にした。
今日の学習でどのような力が育ったのかを自覚させるようにも目標と結果をはっきりとさせた。物語のおもしろいところを見つけるという目標では、面白いところが見つかったということを言葉で表現させた。
○4行作文を繰り返す
家で話ができるように、話題を選ばせ練習をさせた。何を話すか、自分は何を話したか、その結果、どのような力が育ったのかということをまとめさせ、発表をさせた 話す機会を授業では限界がある。しかし、家で話すという場を設けることで、授業をまとめて話す力が育った。学習内容を理解していないと伝えることができないことを自覚することを期待した。

(5)モノ物語への着目
4行で話をためには、面白い話題作りが必要である。3年生という子ども達の好奇心を高め、話題を広がるモノに着目させた。モノに気づかせるために、はさみ、鉛筆、セロテープ、カッターナイフ、コンパスなど身近なモノを提示した。
子どもたちが興味を示したのは、ゼムピンであった。働きとして、紙を挟むバネのようになっている。しかし、延ばすと数センチの針金である。延ばしたり曲げたりしながら、モノの工夫を探ることもおもしろさに気づいていた。
モノ物語の話題として、@便利なところA改善できそうなものB特徴等をもとに、モノ探しを宿題にした。宿題は家族のひとと一緒にすることを約束にした。この意図は、学習内容を知らない人に、適切に説明をするというを場を設けたのである。指導の意図は、説明をする力を育てたいということである。

(6)マップで4行作文を鍛える モノへの着目は好奇心をかりたてる。目的は、4行作文の形を整えることにある。モノへの深入りは表現から離れるので、多面的に対象をみることへ軸足をおいた。 その方法がマップである。マップは、多面的なものの見方を育てる。授業では、マップで考えるおもしろさを指導した。その面白さを、4行を意識して家庭で伝えることを繰り返した。
○今日はマップ作りの勉強をしました。
○ぼくが考えているモノはセロテープです。
○たくさん考えたのは、便利なことでする。
○マップで考えると便利なこと  が6つも見つかり満足です。
セロテープの便利なことを考えるのにのりと比べてマップを広げた子は、このような話を家庭で伝えた。それでは、十分理解を得ることができないので、質問が出る。
それに答えて、のりとセロテープの違いを比べたなど、マップで考えてことを詳しく話すなど、家族に話すという活動は、必然的に4行作文で伝える機会が増える。その繰り返しが、話す力を育てていく。これは、学校という場ではできない活動である。

(7)モノから得た感動を伝える 公開授業では、家庭で育てててきた話す力を学級という場で更に高めることであった。そのために次のように授業を実践した。
@マップを作ることで広がった見 方や考え方を紹介する。(グループで話し合う)
A紹介したことをもとに、更によい考えを見つける。(グループの考えを作る)
B学習の成果を発表する。(グル ープの代表の発表)
C学習のまとめをする。(参観者 を相手に話をする)
学習活動も@からCのうち、Bまでをグループで行った。グループので話すことは、4行作文を繰り返す機会が多いからである。4行作文を繰り返すことを大事にして授業をおこなった。
C これから、自分が一番伝えた いことを発表して下さい。 
C ぼくはカレンダーのことを考 えました。誕生日から始まるカ レンダーです。
というようなグループの話である。マップで一番の話したいことを話題にするので、4行作文の方法は子どもに話すことに自信を持たせることに働いた。
グループで話す活動は、自由にさせず、丁寧に話すことを意識させた。授業の後半は、4行を意識してで学習経過や成果を織り込んでまとめにした。

 
TOPへ
Copyright(c) 2007 絆ー365日 All Rights Reserved