教育実習や支援ボランテイアなどで子供と初めて関わる
学生の話が面白い。
2年生に配置された学生が子供に質問をされた
「先生、何でこのクラスにいるの」
どう答えていいか分からないので
「先生もわからないの。この教室に
椅子と机があったから」
と、答えたという。
質問をした子も、それで納得をしたのか
「ふうん」
といって離れて行ったという。
このような話しが新鮮に感じられる。
「私は子供励まされて、元気をもらった」
と話す学生もいた。気持ちが通じるのでうれしいと素直に喜んでいる
それを、忘れないうちに書いて残しておいたら、と指示をした。後日
「これでいいですか」と持ってきたのが次の文。
心強い味方(y学生)
教師になりたいと小さい頃からの夢を実現したいと思っている私に心強い味方が一人増えました。
小学校3年生のTさんです。
Tさんと出会ったのは「学力支援ボランテイア」の公募を知り応募した学校の子です。私はTさんの
クラスで算数の学習支援をすることになりました。先生から
「Tさんを見てほしい」
と言われTさんを見ることになりました。ひょうきんな子なのに転校生ということもあってか、
「お前はあっちへ行け」
と言うような意味のきつい投げつけられていることもありました。
私は、そのような時は、
「そんな風にいったらあかんよ。」
「もしも自分が同じようなことを 言われたらどんな気持ちになる とか考えてごらん」
と言ったりしました。きつい言葉を投げつける子には
「先生は、あなた達が好き。Tさ んも好き。悲しみが倍増する」
と話したりしました。Tさんにも、
「あの子達はきっとあなたが気に なるの。だけど、仲良しになろ うと上手に言えないのだと思う。
きっとあなたのことが大好 きなんやと思う。」
と、さりげなく話したりしました。 Tさんは算数があまり好きではありません。けれども、分からないから
と言って、諦めたりしません。分からない時は質問をします。教えている途中で、
「あっ、分かった」
と言うTさんの笑顔から明るい気持ちをもらっています。そのTさんから、先日、
「どうして先生になったの」
と、質問を受けました。そこで、「まだ、本当の先生じゃないのよ」と、答えると、
「えっ、じゃあ何なの」
と、目をぱちぱちさせ、一寸前のめりになって聞き返しました。
「ううん。先生の見習いかな」
と言った時、Tさんは、算数が分かった時と同じように、にこっと笑いました。
そして、真っ直ぐ私を見て言ってくれたのです。
「優しいから本当の先生になるよ」
と。ほわっとあたたかいTさんの言葉が私の心に入り、目と鼻の奥をつんっと刺激しました。
そしてもう一言。、
「先生にならんかったら、ボラン テイア失格だからね」
本当の先生になるのは簡単ではありません。でも私はTさんが押してくれた背中を丸めないで
頑張ろうと強く思っています。
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