落ち着いて聞く(27/4/8)
▼若い先生が増えた。若い先生に伝えたいことは、落ち着いて聞くこと。聞いていると、心が動く。その動きに答えて、子どもは話を広げるからである。
▼それは授業でも同じ。授業の記録。それは、は発言で埋まった。話脈が長いものもあるし、単語で貫いている子もいる。それらの発言を読み直しているうちに、3つの類型に気づいた。一つは、発言の対象を教師に向けているもの。問いに対して答えるという自然なものである。同じ内容を自分なりに言っているものもあるし、正解かどうかを確かめているものもある。心の中でひびき合っているのであろうか、形式としては、教師が受け入れてくれるかどうかが主な目的になっている。 二つ目は、友だちに向けてのもの。発言には勢いがある。発言に自信を持っている子から生まれる。相手が、それに応える力を持っていると討論のような形にまで高まっていく。そうでない場合は、話す力が優っている子に傾く。記録を書くと、その辺りも見えてくる。
▼ここまでは、さして珍しくもないが、もう一つの話し方として、自分自身に確かめるようにして話している姿があった。言葉を選び、考えながら話している。相手は教師でも友だちでもない。それが、意外に、他の子にひびいているのである。
▼ここまでできるようなるには時間を必要とする。しかし、子どもの姿を見るということは、経験の有無ではない。新しい子ども像の発見。そこから生きた指導の術が生まれる。 |