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国語科教室
教室の言葉
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▼教室の言葉(平成27年4月3日)
 教室は、言葉の宝庫です。宝とするか石ころとするかはその時の雰囲気や感性によって違うからです。たとえば、「よく考える」という言葉あがあります。数えたことはありませんが、しばしば出てきます。「考え」ということにしたら、膨大な数。「考えましょう・考えましたか・考えなし」等々。心得たもので子どもたちも素直にうなずく。よく考えるという言葉は平易だが、具体的に、どのような姿であるのだろうか。
▼一番分かりやすいのは「よく考えましたね。」という教師の評価の言葉。ある授業で、「みんなの答えとちがうのだけど、言ってもいいですか。」という言葉が生まれた。授業の流れを止めるのを心配したのか、その発言はとりあげられないまま、話し合いは進んでいった。このあと、同じような意見が進んで、内容が深まったように見えたが、「考える」という視点から見ると物足りなさがの残った。
▼「みんなと違う」という言葉の背景には、思考力の基本になる「自分で考えよう」とする具体的な姿勢が見られる。他からのことを鵜呑みにしない姿勢、つまり、自分の頭で理解し、まとめようとしているからである。その発言を生かすとすれば、「こんな発言があるのだけれど、どうしよう。」と尋ねる。ここで、学級が考える姿勢になる。「どうしよう」は「続けるか、発言を聞くか」ということを決める必要がある。あるいは、「聞いてみたいね。いままでのことをまとめるよ。」と授業をまとめることも教師の仕事であるから、授業を整理することもできる。
▼それ以上に、「自分で考えるとは、こういう言葉がでること」と教えることも大切である。教室には珠玉の言葉がある。それを、拾う力が必要である。
 
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