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ひきあわない
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    ひきあわない(08/08/26)

バスを待っていると学生が手を振って駆けさざなみ 寄ってきた。真面目な学生で授業中の態度も印象に残っている。し ばらく講義の内容など話していた。すると彼女の友達が「先生に習っているの」
と確かめ講義の評価を聞くために「先生の授業は」と質問をした。すかさす
「先生はこわいよ」
という返事。続けて
「授業に遅れるのはいけないし、名前を呼ばれたら大きな声で返事をしないといけない」とのこと。
「名前を呼ばれたら返事をするの?」
と確かめる彼女の友達に
「返事が聞こえないと叱られるの」
と言う会話。「どんなに?」
と尋ねる友達の学生に、「先生は、HEI と黒板に書かれるの」とのこと。「叱られる」「こわい」につぶやいた。「HEI」は、ある時、返事の聞こえ方を「HAI・HEI・HAAI・HAi・HEEI」と書いたことが印象に残ったらしい。
「あなたの返事は、このように聞こえました」
と事実を伝えた記憶はある。それを指導をしたと思っていても、注意をしているという気持ちはなかった。将来、教師を志す学生へ、「返事一つできない」と言われないようにという心配りだったが。
将来を思って指導をしたことが「怖い」「叱られる」では、ごんぎつねのごんではないが、「ひきあわないな」である。
適切に使われていない言葉は多い。

 
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