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手間と時間をかける
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手間と時間をかける(平成23年4月10日) 

文集の前書きに「手間と時間をかける」という題で考えをまとめました。

  指で押すだけで気持ちを伝えることができる時代になりました。「お」を押せば、「おはようございます」「おやすみ」の文字が並び、「き」で「今日も」の文字が並びます。もちろん「よ」を押せば「よろしくお願いします」が出てきます。だから、「お・き・よ」を押すだけで、「おはようございます。今日もよろしくお願いします」になり、「送信」すれば、一件落着です。「了解しました」という返信が届き驚くこともあります。
メールなどに慣れてくると、文章を書いたり、気持ちを伝える言葉を選んだりする活動を省いてしまいます。 人と人の気持ちを伝えるという伝達の部分は充分でしょうが、考えを練る、鍛えるということには脆さがでてきます。
幸い、文集「ふじのこ」は、全校の児童が作文を書くという学習の機会になっています。書くことは面倒なことです。考えないといけません。文字を書かないといけません。間違った消しゴムで消さないといけません等・メールでは指で押さえるだけですませてしまうことを自分で考えてしないといけないです。しかも、下書き、推敲、清書という過程もたどらるという時間も必要です。手軽さになれた現在の日常生活では、考えられないほどの時間と手間をかけています。
一冊の文集に、全校児童の手間と時間がかけられていることを知り、書いている姿を思い浮かべながら読んで下さい。そして、勉強の基礎力だけでなく、人間として大事な力を育てる時期には、手間と時間をかけることを厭(いと)わない心を持ってほしいものです。

 
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