「いのち」と子どもの「ことば」(24/2/12)
「いのち」について子どもは真正面に向かっている。生と死はもちろん、毎日が生きることととの格闘である。花を見れば、「うつくしい」とつぶやく。転んだら「いたい」と叫ぶ。その言葉を「いのち」の尊さ、生かされて生きることの尊厳と捉えると、愛おしさが増す。将来は母として子ども関わる学生、教師として教育の専門家として子どもに関わる学生に「いのち」と「ことば」を考える機会にしたいと詩を真剣に読み合った。
テキストは「野っぱら詩の会」が編集された詩集。この詩集は、子どもの言葉を大事にしようという思い立たれた先輩の志を引き継いで半世紀に近い年月、子どもとことば、いのちについて考えてこられた珠玉集である。そこには、妹の誕生を喜ぶ一年生の詩、祖父母の病気や死というものを見つめている詩。子ども達の日々の言葉を集め、拾い、あたためた詩集である。
詩を通して、「いのち」を考える機会が多かった。そして、考えを豊かにする手がかりを得ることができた。一編の詩と出会うことは、子どものことばを大切にされた先生、詩集に載るという偶然、詩を学ぶ機会を得たことなど、当たり前に思えることがあまりにも偶然の連続であることに気づく。有り難さに感謝する機会でもあった。
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