国語科教育の課題(23/07/01)
小学校国語科の目標は、「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合うカを高めるとともに、思考力や想像力及び言語感覚を養い、国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる」である。国語を適切に表現し正確に理解する能力や思考力や想像力及び言語感覚の育成は、日頃の国語科授業をまじめに積み上げれば育つのであろう。が、日々の学校における子どおもの言語生活の実態をみていくとかなりの努力を必要とする。つまり、目標と授業が結びついていないように見える。なぜなら、日常の言語生活や国語授業から次のような課題や問題を感じているからである。
@日頃、友達と自由に話し合っている。そこには言葉の使い方について、何の不自由を感じていないような見える。しかし、授業になると、急に別人のようになり、自分の考えや意見が言えなくなっている。
A自分の行動や考えを伝える必要があるとき、自分の思いや考えを話せない、自分を相手に分かってもらいたいという場でも言葉に責任を持つことができない子が多い。
B国語授業では、発言力を持った子ども達の活動が先行する。教師もそれに振りまわされがちになり、個々の子どもの見方・感じ方・考え方の多様性が有効に生かされない。画一化されやすい。
C国語授業では、「わからせる」ことを大事にしている。しかし、「わかり方」の違い、つまり独自な反応や個性的な表現的な発言など、個と集団の関わりの中における言語の育て方が難しい。
D子どもの言語表現の奥にあるものを勝手に理解たり、思い込みで対応することが多い。国語の授業で育てる言葉の力が具体的に描きにくい。
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