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話す力を育てる(23/8/30)

1,話す力は話す活動をさせると育つ
「うちの学級は、おしゃべりはできるけれど、改まった場では  話すことができない。」
「インタビューやスピーチをさせると、覚えていることは上手に 言えるが、予定にないことを聞かれたりすると話せない。」
職員室で話すこと聞くことの話題になると、このようなつぶやきが漏れる。この愚痴やつぶやきは、子どもには迷惑な話である。
なぜなら、野球が上手になるにキャッチボールを繰り返す。将棋が好きになるには、上手な人と対戦をするなど活動の量が上達する上で大きな役割を占めているからである。国語においても例外ではない。読む力は読む活動、書く力は書く活動を繰り返すことで育つ。その中でも、話す活動の確保が難しい。
話す力を育てることを目的にした授業でも、どの子にも万遍なく時間を確保することは難しい。多くの場合、代表的な子に発表をさせ、どの子もが発表をしたような気分で授業が終わる。また、少し工夫し、順番に指名をして、全員に発表をさせたとしても、
一人の子にしてみれば、2分か3分の話す活動にすぎない。
おしゃべりするが改まった場で話せないのは、子どもに非があるのではなく、話す活動が授業に仕組まれていないからである。
話す活動を授業でどのように仕組めばいいのかを問い続けると、次のような知恵が生まれる。
○おしゃべりでなく改まった話ができる機会をふやすような授  業を考える。
○雰囲気として話し合いが盛り上がっているということに安心  せず、一人に子の話す活動を丁寧に見守る。

2、聞く力は、他の言語活動と連動させることで育つ
国語の授業目標に「登場人物の気持ちを話し合う」というように「話し合う」という文言で結ぶことが多い。「話す・聞く」ことを目標にした授業では「話しをする時と聞く時」の両方の目標を示すのが一般的である。
実際の授業になると、授業の雰囲気としては、話す活動と聞く活動が巧みに溶け込んでいるように見える。が、多くの場合、聞く活動が圧倒的に多い。一人一人の聞いている姿を細かに見ると、聞いているように見えるが、聞いているという手応えがない。
例えば、とても小さい声の発表をする子があっても「聞こえない」という合図をする子はそれほど多くはない。明らかに間違っている発言に対して「どうして、そう考えるのか」と質問をすることも少ない。聞くこと学習活動として分かりにくいのは、学習の仕方や評価が分かりにくいからである。
理解したかどうかを、その都度、確かめるとか、聞いたことについて意見を書く、あるいは読むという言語活動と連動させることで成果をあげることができる。つまり、ノートに書く、教科書くに線を引く、意見の述べるという活動と結びつけることが聞く力を育てることになる。聞く力を育てる留意点は次の通りである○聞く力が育っていることを確かめる働きかけをその都度する。
○聞く力を「話す・書く・読む」活動に連動させて育てるようにする。

 
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