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国語科教室
耳が聴くことばを選ぶ
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耳が聴くことばを選ぶ(平成25年3月31日)
▼著名な音楽演奏家にコンサートの主催者が恐縮して質問をされた。そのコンサートは野外。カラスや虫の音で演奏者が困るのではないかという配慮からであった。その配慮に対して「人間の耳は聴く音を選んでいるようです。何でも、耳に入ってくるというものではないのですね」と、答えられたという。耳がどのような働きをしているかについて専門家の考えを待つとして、経験してきたことと併せて考えると納得ができる話であり、音の専門家の言葉として心に残った▼教室で授業をしている時の多くは、聞く活動である。先生の指示、友だちの話など、授業の9割以上は音に囲まれている。その一つ一つを耳が受け入れていたとしたら混乱を招く。何かの基準で選択をしているのだろうか▼遊びの時でも、自分を否定される言葉を耳にすると敏感に反応す子がいる。低学年の子が「そのくらいボールが受けられないの」と言われたとして手を出す。「逃げるのへた」と言われて、腹を立てる。その子は、家庭で否定的な言葉を使われていることが多い。特に、父親が否定的な言葉を使われることが多く、敏感になっているのだろうか。▼耳が聴きたいことが快い響きがある言葉であること。会話も明るさを聞きたがる耳にしておくことが大事だと言うことだろう。ただし、これは、勝手な思い込みだが。

 
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