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これからこれから(050915)

▲本人はそれほど自覚していないが、周りから高齢者というレッテルが貼られるようになって
久しくなりました。電車に乗って時々、この車両で年長者から数えて、何番目かなと考えている
自分に気付き苦笑いすることがあります。

▲高齢者の知恵を紹介する記事がしばしば掲載されています。最近では、遠隔地にいる
子どもさんと携帯電話でコミュニケーションなさっている記事が印象に残っています。
 この方は、携帯電話のメールを操作すること子どもさんに勧められても最初は距離を置いて
いらっしゃいました。しかし、そのうちに操作に慣れ、今では日常を俳句で伝えるという方法で
親子の絆を結んでおられるそうです。
 今流の親子の会話であろうと心を和ませながら読んだ記事でした。

▲もっと勢いのあったのは七十三歳の方の投書です。その方は公民館のコンピューター教室に
通い始めらました。技術を習得したら講師のアシスタントをしたいという志を持っているという
内容でした。「六十 七十ははなたれ小僧おとこざかりは百から百から」(彫刻家平櫛田中)の
言葉を引用し「わしらの人生、これからこれから いまやらねば いつできる」と抱負を語って
おられるました。一人で何かに挑戦する余力があるかどうかは定かではありませんが「これ
からこれから」という気持ちにりました。 (俳誌『花藻』)