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カマキリ顛末記(050915)

カマキリの観察をしていた4年生の教室でけんかが起きた。
今にもなぐりあいが始まるような険悪な雰囲気で、周りの子は固唾をのんで見守っていた。
事態の大変さを察知した担任は
「あなた達4年生でしょう。4年生は言葉で表現をする勉強をしているのでしょう。
どうして手を出そうとしているのですか。やめなさい。」注意をした。
担任の毅然として注意にはっとした子供達。言葉の意味や担任の気持ちや意図が分かったのか、
上げた手を下ろし、話し合いが始まった。
担任を交えて、事の始まりから話し合いをした。
ケンカのきっかけは、グループで観察をしているカマキリに
観察を中止させるような格好でカマキリに手を出してつつき出したのである。
観察をしていた子どもたちはそれが、意地悪にもいたずらにも見えた・
「やめろ」「やめて」
と口々にいう。
けれども止めなかったので手を出してそれを制しようとした。
カマキリを手で触ろうとした子は、手で払いのけられたのをたたかれたと思いこんで、
手を出しやり返した。
客観的には「やめろ」と言った方に歩があるが、手を出すところまで追い込まれた子にも」
同情できる雰囲気もある「やめろ」の言い方であったようだ。
しかし、「言葉で表現する」という日常の勉強を理解していたという学習効果もあって、
双方の言い分が分かった。
 カマキリに手を出した子の言い分。
「カマキリがみんなに見られてかわいそうだったから逃がしてやりたかった」
真偽のほうは定かでは無いが、この理屈が4年生には通じたらしい。
「僕も大きな声でやめろと言ってしまった。はじめから、話を聞けばよかった。」
「僕もカマキリがかわいそうと言った方がよかった」
一件落着。大岡裁きではあった。
日頃の国語科の授業を日常生かすにはということで関心をもっていたので
しっかりと心にとめておきたい出来事であった。
教訓は「言葉で表現するのが4年でしょう」としっかりと子どもの前で言える授業を
しておかないとなかなか言えるものではないということ。