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ありがとう(051010)
▲「結婚はしません」と宣言し、医者の道を選んだ女性か
ら結婚式の案内状が届いた。小さい頃から自分をしっかり
と見つめていた人だったので急な心変わりに驚くと共に、
どのような経緯で結婚を決意したのかにも興味があった。
▲結婚式で、今流のイケメンの新郎に、結婚することに踏
み切った理由は納得したが、短期間の交際期間でどのよう
に愛を育てていたのかということににも興味があり祝辞や
友人のスピーチにも耳を傾けた。その中で心に残ったのは
新郎挨拶の中の言葉であった。
▲患者として救急で運ばれたのが縁であったが、最初のデー
ト彼女からの約束として
「二人が逢うときは、いつも『ありがとう』を言いたい」
と気持ちが伝えられた。二人は逢うたびに、
「今日、逢う時間を作ってくれてありがとう」
「一緒に食事をしてくれてありがとう」
「昨日の電話で優しい言葉をかけてくれてありがとう」
と、お互いに「ありがとう」を最後に付けて会話を交わし
ながら、この言葉があれば、将来どんな苦労にも二人は乗
り越えられると確信したということを述べた。「ありがと
う」という言葉の響きが胸にしみる結婚式だった。