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これまでの作品

うきくさ句会

夜の新樹五感を残す身の火照り    夏生

細雪雪子のところ黴びており      春月

小悪魔の楽しき距離や水鉄砲     紀子

六月の古き手紙の匂うなり       泉

父の日やひらがなで書く感謝状    幸司

 

 

 

うきくさ句会

真っすぐに大地を裂きて筍掘る        紀子

春愁をはじくシャンパン琥珀色        夏生

花の飛機玩具のような街残し        となみ

駄菓子屋に昭和が匂う夏祭         満寿枝

錦小路声はなりと春菜売る          泉

うきくさ句会
操車場鉄灼く臭い土筆伸ぶ       いさを
手のひらに潤い戻る春隣        としみ
独り言この頃し蜆汁          和士
はなやぎの瞳となりて春小袖      今日子
啓蟄や左右に鳴らす首の骨       武人
雛の目のどこから見ても真正面     となみ
春光の眩しさ鏡を拭けば尚       夏生
古時計右脳左脳と揺れて春       幸司

うきくさ句会(平成15年1月11日)
初釜や磨き抜かれし床柱        いさを
人日や三日溜まりし日記帳       となみ
まだ知らぬ日々そこにある初日記    青波
水飲んで鶏透きとおる寒四郎      和士
シャツの袖拡げて干すや冬の鵙     春月
新雪の穢れある身にて踏む畏れ     となみ
初不動像動くほど火を煽り       夏生
計画書あっさり崩し年用意       紀子
女正月嬰からもらう大欠伸       幸司

うきくさ句会(12月13日)
帰郷して里の神楽の笛を吹く     いさを
又一つ過去を剥がして障子貼る    満壽枝
新しきカレンダーにある十二月    近江
番傘の屋号筆太嵯峨しぐれ      武人
晩学や心許なき帰り花        哲郎
鴨翔ちて水面に暮色置いていく    正子
真っ白な日記のときめき日記買う   幸司
グラタンのふつふつ煮えて石路明かり 春月
白足袋のきりっと冴えし能舞台    今日子
箪笥の底足袋合わされて眠りおり   衣子
煩悩は生きてる証冬薔薇       紀子
野の果てを我が棺ゆく寒暮光     和士
赤を着て師走の町に墜ちてみる    夏生
今日もまた昨日に似たり落ち葉掻く  しずか
紅葉な真っ直中にいて寂し      青波
虎落笛女独りの夜は高し       となみ    

うきくさ句会 平成14年10月16日

城壁の死角に赤き曼珠沙華  いさを
一村が今も一族曼珠沙華   夏生
廃校の錆たる鉄棒初時雨   幹雄
人去れば囁き交わす菊人形  和士
ストレスが一気に弾け石榴の実 紀子
激しさは淋しさなりや曼珠沙華 今日子
秋燈の煌々といて摩天楼   
となみ秋の庵あっけらかんと失恋記 武人
菊人形菊に魂入れて挿す   春月
名月を隠し能面虚ろなる   満壽枝
団栗に急停車する縄電車     幸司
伝説の悲話閉ざしてる花野かな  幸司