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原句  新春や希望計画三ケ日    新年を迎え気分も新たに希望を持ち計画を立てた。3ヶ日もまた正月の気分を表す季語なので、新年の誓いの大きさを表している事になります。季語の重なりからどちらかの季語を生かすようにすると、全体が整ってきます。
添削句 新春や希望計画奮い立つ

原句 おめでとう逆字の孫の年賀状
孫からの年賀状を手にしたうれしさが伝わってきます。年賀状で「おめでとう」は  想像できますから省きます。年賀状を受け取った時の喜びを表す言葉を織り込めばいかがでしょうか。逆字は鏡文字のことでしょうか。
添削句 逆字の(鏡文字)ぬくもり孫の年賀状

原句 見る向きで全く違うラ・フランス
ラ・フランスは西洋ナシ一種。見る向きで形が違うという驚きが句意でしょうから、このままでもいいと思います。もし当たり前すぎるといういことなら、その意味を強調することもできいます。
添削句 見る向きで違う貌もつラ・フランス

 

   原句  子の鯉に緋鯉真鯉や五月晴れ
  俳句好き数人が、この俳句についてイメージを話し合っている様子を想像してください。数人が集まると解釈も色々です。話題の中心は鯉です。鯉のぼりとか池の鯉だとか。五月晴れに命を吹き込むには、鯉のぼりにすると季語が重なるので、池の鯉にスポットを当てる・・・ということで次の句になりましたが。作者のイメージに合っているでしょうか。
  添削句 緋鯉真鯉子の鯉もいて五月晴れ

 原句  三上山風沿いのぼりお田植祭
  三上山と御上神社の間に悠紀斎田があります。お田植祭は昔からの伝統に沿って行われます。俳句好きの数人は原句から好き好きに話を広げます。この句でわかりにくいのは中七の「風沿いのぼり」です。お田植祭は田の周囲に踊り手が並び、歌に合わせて踊るという話に広がり、歌が三上山にのぼっていったという句にしてはどうかということで。歌か唄かは話がまとまりませんでした。ちなみに、作詞者は巌谷小波さんだそうです。
  添削句  お田植祭唄のぼりけり三上山