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うきくさ句会(2003年5月)
薫風ゆっくりまわる大風車      いさを
五月の天麒麟の首の長きこと     幸司
粽解く昔話を聞くように       哲郎
栗の花少年恋を知り初むる      となみ
目標は次の新樹よ一輪車       夏生
麦秋や宙をひた蹴る赤ん坊      和士

うきくさ句会
全天の星を華としビアガーデン    いさを
梅漬けて青きに匂ひの中で寝る   今日子
青簾掛けて今年の風抜ける      満壽枝
味噌汁とゲーテを愛し梅雨に入る   幸司
香水を振って本音を隠しけり      夏生
そこにいるだけの看取りや花南天   春月
父の日や農一筋の力瘤         しずか
少年に苦悩の兆し梅熟るる       となみ
人形の黒髪伸びて梅雨深し       和士

きくさ句会
臓器一個癌に食わせて手術受く     いさを
玻璃みがく五月の風が透けるまで    春 月
芍薬の王座の位置にある疲れ      紀子
黄昏て畳むに惜しき花衣         満壽枝
少年に飛躍の予感夏燕          幸司 

うきくさ句会
農民の一揆のごとく野火走る    いさを
改札を切符先ゆく万愚節      青波
卓上の淋しさへ足す桃の花     春月
モダンな名告げる迷子や花の昼  夏生
反り合わすことに疲れて二月尽   紀子
逢うて来て雛の視線まぶしかり   となみ
恋猫の修羅場にころり銀の鈴    愛子  
万華鏡まわせばもっと春めきて   久美子
 ホワイトデー男が選ぶカステーラ    幸司

うきくさ句会(2月15日)
恋終わりあっけらかんと猫眠る    いさを
山茶花の紅の散りしく月日かな   志ずか
京菓子の薄紙透けし春の雪     政子
賜りし米寿愛しむ初鏡         愛子
寒牡丹震える愛をひそと抱く     満寿枝 
淋しさを隠すショールをはなやかに となみ
絢爛と紅解くごとし緋の牡丹     今日子
コーヒーの香り溢れて日脚伸ぶ   紀子
草萌えを炎と少年出発す       夏生
雪像の城が光の威を放つ       青波
はたはたと雪より白き襁褓干す   春月
鈍色の天を春雷真っ二つ       久美子
節分や亡夫墓にも供え豆       千文
竹馬の闊歩が生みし自尊心     衣子
磨崖仏見上げておりぬ藪椿     近江
父と子の暮らし無口な雪の夜    幸司

うきくさ句会(平成12年1月10日)
寒牡丹女の虚飾直ぐくずれ       いさを
初暦無垢月日のひしめきて      和士
光るもの一つ飾りりて春着とす    夏生
福寿草あしたが見えてもう哭かぬ 春月
跡目なき家紋薄るる雑煮椀     志ずか
運命は創り出すもの初日記     幸司    

うきくさ句会(平成11年12月15日)
冬の靄晴れて太湖のがらんどう    いさを
ミシン踏む軽さよ勤労感謝の日    春 月
剪定枝夕日と共に束ねけり      千 文
独り言次第に多く冬至粥        となみ
胎児にもショパン聴かせて毛糸編む 和 士
 

うきくさ句会(平成11年11月14日)
菊人形主役はいつもライト浴ぶ   いさを
絹よりも薄く地を這う冬の蝶     満寿枝
冬夕焼け下界はユダの裔ばかり  和士
木犀の香り頼りに試歩のばす    政子
金木犀散りて大地の星となる    幸司
菊人形嘘も誠も纏けり        幸司 
 
 

うきくさ句会(平成11年10月14日)

激しさのゆえに哀しさ曼珠沙華     紀  子
恋ひとつ耳まで染めて十三夜      満寿枝
人焼いて人帰りゆく雁渡し        和 士
秋天や一つの嘘も赦さざり        紀  子
秋暑しオコボのような靴穿いて      いさを
あってないような小道よ花薄        幸  司
石榴割れ小さな秘密こぼれけり      正  子
亡き父へ無数の勲章星月夜        幹  雄
奪われし無花果白き乳垂らす      いさを
明日より昨日は遠し無花果熟る     しずか